山城朝掘筍お造り

桜の時期が終わりを迎えると、筍の季節になります。今年は桜同様、筍も早い時期から顔を出してきました。筍の直売所の方が「今年は連休までには筍は終わってしまうんじゃないかな」と仰っておられました。

筍の本場は関西の京阪地区です。京都山城、長岡あたりが有名ですね。大阪では泉州。僧侶が中国より孟宗竹を持ち帰って長岡なや植えたのが始まりのようです。今で九州産の筍も出回っています。ではなぜ筍は京阪地区が美味しいんでしょう?それは竹藪の手入れが多いに関係してるのではないでしょうか?土が固ければ筍も固くなります。柔らかい赤土を入れ、藁で土壌を保温して手間ひまかけた筍は柔らかく高級品です。土から出た筍は固くなるので、土から出る前に掘り出します。土の下の筍の根脈を読んで少しの土の割れ目で筍の位置を見分け掘り出します。絶対素人ではわかりません。私も昔、筍掘りに行きましたが、そこにある!と指差してもらうのですが、目を凝らしても全くわかりません。まさに職人です。筍は根を切った時から、あのイヤなえぐみが形成されますので、採ったらすぐに火を通さなければなりません。そうするとえぐみの無い筍がお造りで頂けます。同じ季節ものの富山のほたるイカと一緒に「ぽんず 職人の技」で頂きました。筍の甘み香り、ぽん酢の酸味、香り、鰹の風味が何とも美味しゅうございます。

筍はなるべく色白の穂先の黄色いものを選んでください。皮をむいて昆布の入ったお湯で箸が刺さるようになるまで湯がいて下さい。湯がいた筍を取り出してそのまま冷ましてスライスしてお召し上がりください。

さあ、明日は何を作ろうか。

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