今日の料理人の家めしは「牛肉ヘレ和風ステーキ」です。
僕が修行に入った時の最初のお店で店回り(ウエイター)を
していた時に食べたのがこのステーキでした。
もちろんその当時で3500円ほどしていたので、給料39000円の僕が
食べれるはずもなく、味見はお客さんの残り物でした。
料理長に呼ばれて食べてせてもらったのですが、あまりの美味しさに
感激してしまいました。それまではステーキに感動したことがなく
どちらかというと焼肉派でした。
この味はあれから忘れられない味になり、自分のお店でも出していました。
〈作り方〉
この場合のお肉はやはりヘレがいいと思います。
まず香味油を作ります。
オリーブオイルにニンニクのスライスを入れ、弱火でゆっくり温度を上げていきます。ニンニクがきつね色になったら取り出し出来上がりです。
お酒と濃口醤油を1:1で合わせ、お肉屋さんですき焼きの肉を買った時に
入っている油の塊(ヘッド)と一緒にアルコールが飛ぶまで火にかけます。
冷めたらこの半分に生姜とニンニクを擦って入れて漬けダレにします。
お肉を串で突いてから、この漬けダレに入れます。(5分)
クッキングペーパーで拭きあげて、片栗粉をつけ先ほどの香味油を入れた
フライパンで焼きます。オイルはお肉が半分浸かるくらい入れて下さい。
お好みの焼き加減になったら出来上がりです。
タレを作ります。
半分置いていた醤油ダレに、この香味油を3:1で合わせ、よく降って皿に入れて漬けてお召し上がり下さい。
写真では付け合わせにブラウンマッシュルームを使っていますが、椎茸、白ネギ、ししとうなどお好みでどうぞ。
最近はお肉を食べるときは塩胡椒が流行っていますよね?
塩が自由販売になってからいろんな塩が出てきています。
しかし醤油は決してお肉の味を邪魔する調味料ではありません。
醤油は発酵調味料であり、麹菌の出す酵素の働きによって、アミノ酸やブドウ糖が作り出され、「うまみ・甘み・酸味・香り」が備わり、香り成分は300種類以上も含まれているといわれています。
お肉とは相性も良くお肉の旨みを相乗効果で引き出します。
アメリカでは50年前にキッコーマンが工場を作り、アメリカの大豆を使って醤油を作っています。ステーキを醤油で食べるのもすでに定着していて「ソイソース」と呼ばれています。
牛ヘレ和風ステーキお試しください。
明日は何を作ろうか。